若い頃はほとんどの人が病気とは無縁で医歯薬のことなどあまり考えることなく健康な日常生活を送っています。
中年といわれる40代から50代を迎えると少しずつ老化現象の足音が聞こえてきて医療機関のお世話になるようになります。卒業校のクラス会で高血圧や高脂血症、糖尿病など持病の自慢話が出てくるのもこの年代が多いようです。老眼が出てくるのもこの時期です。クラス会で同級生の眼鏡姿や白髪姿を見て自分が中年の仲間入りをしたことに愕然とする人もいることでしょう。
子供の頃から障害を抱えている場合は別として、通常は中年を迎えるまで健康は当然のものとして生活を送り医療機関にかかることも少ないのではないでしょうか。いざその時になると日本の医療制度の充実ぶりに気がつくことは多いはずです。
医療機関でさまざまな検査や診察を受けても今のところ医療費は自己負担は3割で済みます。サラリーマンは健康保険料が労使折半で給与天引きされていることの有難さなどを認識する機会もふだんはあまりないでしょう。
会社で毎年行なわれている健康診断も40代になると人間ドッグになってより詳細にメディカルチェックがなされるようになります。目の眼底検査で緑内障が発見されたり、胃カメラ検査でがんが早期に発見されたりすることもありますし、肝機能や腎機能、血益検査の数値に一喜一憂するようになり食生活や飲酒、喫煙に気を配るようになります。
医歯薬の発達した日本の高い医療制度に支えられ、日本は長寿国として世界のランキングに名を連ねているのです。